兵庫県からのお知らせ

カシノナガキクイムシによるナラ・カシ類等の集団枯損被害の情報提供について(兵庫県からのお願い)

◎情報収集へのご協力について

近年、カシノナガキクイムシ(以下、「カシナガ」という。)の集団穿入によるミズナラ・コナラ・カシ類を中心としたナラ類等集団枯損被害が全国的に広がりをみせています。兵庫県においても北部の但馬地域を中心に被害が発生していましたが、毎年被害が南下し、平成21年度では宍粟市(波賀町)及び丹波市(柏原町)でも被害が確認されています。
県では、今後の被害拡大を防止するため被害の先端地の重点的な防除に努めていきたいと考えており、特に県南部でのコナラ大径木への被害を懸念しています。このため、早期に被害箇所を把握するためカシナガによる被害木の情報収集を行っていますので、但馬地域以外で被害を見つけられた場合は、県の関係機関までご連絡ください。
なお、詳しくは 「ナラ枯れ被害のチラシ」(PDF: 1.13MB)をご覧ください。

ナラ類等集団枯損被害について

写真:カシナガ成虫
カシナガ成虫(左が雌・右が雄)
(独)林総合研究所関西支所提供

カシナガによるナラ類等集団枯損被害は、カシナガがラファエレア・クエルキボーラ菌という糸状菌(以下、「ナラ菌」という。)を伝播することによって起こる樹木の伝染病です。このため、被害を防止するためには、被害木の早期発見と適切な防除が重要です。
(1)カシナガとは
体長5mm程度の小さな虫で、ナラ類等に穿入し繁殖させたナラ菌をエサにしています。
(2)被害の仕組み
ア)健全な木に飛来し穿入します。(6月~9月頃で主に7月)
イ)穿入した際、ナラ菌を伝搬し、そのナラ菌の繁殖により樹液流の妨げとなり、
最終的に樹液の上昇が完全に停止し、幹の水分通道機能が悪くなり枯れます。(7月~10月頃)
ウ)枯らした穿入木で繁殖します。(10月~翌年6月頃)
エ)繁殖した個体は飛び立ち、付近の健全な木に飛来し穿入します(6月~9月頃) 
→上記ア~エが繰り返されます。
ナラ類等集団枯損被害の見分け方
(1)7月下旬頃から10月上旬頃に紅葉したように葉が突然赤くなります。
  →紅葉が始まるまでは被害木が把握しやすくなります。
(2)被害木の根元付近に穿入により発生した大量のフラス(木屑等)がみられます。
(3)フラス付近に直径1.5~2.0mm程度の穿入痕が多数みられます。
(4)大径木や老齢木が被害を受けやすいと言われています。

写真:ナラ類等集団枯損被害状況
ナラ類等集団枯損被害状況(H19養父市)

写真:カシナガの穿入によるフラスの発生
カシナガの穿入により発生したフラス

最近の被害状況写真

被害状況写真1
朝来市和田山町枚田01

被害状況写真2
朝来市和田山町枚田02

被害状況写真3
朝来市和田山町久留引

被害状況写真4
朝来市和田山町枚田小学校

被害状況写真5
朝来市和田山町秋葉台

被害状況写真6
朝来市和田山町寺谷

被害状況写真7
朝来市青倉神社付近01

被害状況写真8
朝来市青倉神社付近02

情報提供連絡先
●森林保全室:078-362-3473 shinrinhozen@pref.hyogo.lg.jp
●森林・林業技術センター:0790-62-2118
●その他:各県民局・農林(水産)振興事務所などの「森林・林業担当課」へ
●県地方機関連絡先は 「なら枯れ被害が拡大しています」パンフレット参照(PDF: 1.13MB)
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